日本酒と焼酎の出来を評価する東京国税局酒類鑑評会で、鴨川市の亀田酒造(亀田ひとみ社長)の日本酒、超特撰(とくせん)大吟醸「寿萬亀」が清酒吟醸部門で、純米吟醸「寿萬亀碧海(へきかい)」が清酒純米かん酒部門でそれぞれ優等賞を受賞した。同社の優等賞受賞は6年連続で、亀田雄司会長らが21日、館山税務署を訪れ、矢井田直輝署長に報告した。
鑑評会は、同局の千葉、東京、神奈川、山梨の1都3県でつくられる清酒や本格焼酎の酒造技術基盤の維持向上や、認知度向上を図ろうと毎年開催。清酒は、吟醸、純米吟醸、かん酒、純米かん酒の部門に分け、味、香り、香味の調和を審査する。
今年は、吟醸部門に22点、純米かん酒部門に31点の出品があり、吟醸部門は8点、純米かん酒は12点が優等賞に選ばれた。
「寿萬亀」は、兵庫県三木市吉川町の特A地区産地でつくられた特等・山田錦米を使用し、35%まで磨き上げて醸造。「碧海」は、県が令和2年に発表した大粒の「粒すけ」(鴨川産)を使用した酒で、2年連続の受賞となった。
矢井田署長は「市場に出ている規格で比較する鑑評会で、酒造技術だけでなく、品質管理も行き届いているとのことで大変素晴らしい」と激励。亀田会長は「2部門での受賞は十数年ぶりでうれしく、社員の士気も上がる。米にこだわった高品質の酒をつくることで、普通酒の技術の研さんにもつながっている」と喜びを語った。